恋する白虎

「明日、大聖白虎様に報告に行こう」

「だいせいびゃっこさまって…たしか…」

「俺の父だ。百年の試練を全うした報告と、最愛の女を妻に迎える許可を」

杏樹は、やたらと嬉しそうな永舜を見つめた。

「この百年より、お前に恋をした時間の方が長く感じた」

杏樹は緊張が解け、アハハハハと笑った。

「まさか!百年だよ、百年!どうして?」

永舜は、ちょっとムッとしたように切れ長の眼を細めた。

「どうして、だと?」

「……?」

永舜は、至近距離から杏樹を見つめて、耳元に口を寄せると、はっきりとした口調で言った。

「お前が、焦らすからだ。もうこれ以上、俺は我慢しない」