恋する白虎

ちょうど同じ頃。

「そうか。あのふたりは、こういう事か」

屋敷の二階から、先程の様子を一部始終見ていた永舜は、そう呟くとフッと微笑んだ。

「永蒼さん、リンさんにすっかり夢中になっちゃって、可愛いね。
それに、この雨……狐の嫁入りだね、綺麗だね」

永舜は、窓からリン達の様子を見て微笑んでいる杏樹を見つめた。

……狐の嫁入りだと?

白虎の俺に、狐……まあ、いい。

「この、晴れの日の雨を『天泣(てんきゅう)』というんだ。天が泣くと書く」

杏樹は、ちょっと驚いたように永舜を見た。

「天泣……綺麗だね」

「ところで」

永舜は低く短く言った。

「俺も、すっかり夢中なんだが」