恋する白虎

鴆の襲来から数週間が過ぎた頃のことである。

永舜の傷はすっかり治り、体調も戻った。

鴆の毒はかなり強いため、完治するのに多くの時間を要した。

蘭寿草のおかげで、負傷者は全員傷が癒え、通常の暮らしを取り戻していた。

リンもしかりである。

記憶の一部はなくしたが、生活に支障を来すほどでもなかった。

主に永蒼を愛していた記憶を失ったが、再び彼を愛するのにさほど時間はかからなかった。

なぜなら永蒼が、リンのそばを片時も離れなかったからである。

永蒼は、自分でも不思議だと思った。

以前のリンは、正直、まるっきり永蒼のタイプではなかった。