恋する白虎

「お帰り、永舜」

「ん」

大きな茶色の瞳から、溢れるような愛情を感じ、永舜は杏樹を抱き締めた。

「永舜は、記憶をなくさなかったね」

永舜は杏樹の頬にチュッとキスをしてから答えた。

「俺は以前にも蘭寿草を飲んでるんだ。兄上に、実験台にされて」

杏樹はプッと吹き出した。

永蒼さんらしい。

永舜は、嬉しそうに笑う杏樹をじっと見つめた。

「痩せたな」

杏樹は首を振った。

「永舜こそ。もう何日も眠りっぱなしだったんだよ?」