恋する白虎

永蒼は、そんな杏樹を見て笑った。

「お前、何だよ、その顔!」

「えっ?」

クッ、こいつ。

まん丸な眼をして、頬に口づけられた驚きを隠せずにいる杏樹を、永蒼は可愛らしく思った。

そして言った。

「お前が西天に来た理由はな、アンジュ」

一旦そこで言葉を切り、永蒼は瞳に甘い光を浮かべて杏樹を見つめた。

「俺と、愛し合うためだ」

え……。

真剣な眼差しに驚き、杏樹は永蒼を見つめた。

「ほんと?」

永蒼は、クスリと笑った。

「ああ、そうだ」

永蒼は、杏樹を見つめた。

永蒼は杏樹を抱えたまま、ゆっくりと湖の傍の大きな岩に腰掛けた。

朝焼けが二人を包み、爽やかな風が吹き抜ける。

「なあ、アンジュ」

「はい?」