恋する白虎

杏樹は、ドキドキする胸を押さえて、眼を閉じた。

男らしく、逞しい永舜の体と密接し、首筋から鎖骨に伝う唇の感覚に心臓が爆発しそうだった。

嫌じゃなかった。

嫌じゃなかったけど、永舜が怒っていて……。

慶吾の事で怒ってるのは、分かった。

杏樹はゆっくりと身を起こすと、天井を見上げた。

私みたいな子供、永舜にしたら、イライラするのかもしれない。

永舜は多分、千年とか、もしかしたらそれ以上生きてるんだろーし、大人の恋だっていっぱいしてるだろうし。

私みたいに、キスしただけてオロオロしてるような子供なんて、呆れちゃっただろうな。

杏樹は、切なかった。