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彼女と出会ったのは、
高校二年の夏。

俺が初めて遅刻をした日のこと。

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やべ。遅くなっちまった。。
ようやく学校の最寄の駅に着いて
時計を見るともう8時半。
学校の始業時間だ。。。

もう確実に遅刻だが
少しでも早く学校に行こうと思い、走ろうとしたその時、
数メートル先に、同じクラスの飯田さんが
ゆっくりと歩いていたのが見えた。

なんとなく気まずい。。

走るのをやめ、飯田さんに気づかれないように
飯田さんとの距離を保ちつつ歩いた。

彼女とは話したことはない。
そもそも彼女が男子と話しているところを俺は
見たことはない。

彼女と言えば、テストではいつも学年一位だが、
それ以外の存在はなにもない。。

気にせず普通に追い抜かそうとしたが、
彼女の後ろ姿に、何かを感じ、
走っていた足を止め、ゆっくりと歩くことにした。

彼女は後ろで歩いている俺の存在に
気づくことなく、気持ちよさそうに空を見上げながら歩いている。

その姿に誘われて、俺も空を見上げると、
雲ひとつない、真っ青な空を綺麗だと感じた。