勝手に百人一首

「…………」




「…………」





うわ、やっぱ気まずい。





昨日までは、なにも気にせず世間話できてたのに………。





もう、バカ男子たちのせいだ。



ほんと、いやんなる。






「………あの、さ」






校門を出てしばらくして、周りに生徒の姿がなくなったとき、今井くんがふいに口を開いた。





あたしは自分の爪先を見ながら、「ん?」と小さく答えた。






「…………今日、なんか、ごめんな」





「え?」





「いや………大石とか、服部がさ、なんか、いろいろ………」






今井くんがもごもごと言う。





あたしはちらりと今井くんの顔を見てから、「ううん、べつに……」と呟いた。