勝手に百人一首








部活を終えて、自転車置き場に向かうと、一人で立っている今井くんが見えた。






…………うわ、気まずいな。




今井くんが帰るまで、どこかに隠れてようかな………





そんなことを考えていると。






「あ、神山さん」






早くも見つかってしまった。





あたしは地面を見ながら「おつかれ」と言って、自分の自転車に手をかけた。






「………あのさ、待ってたんだ」






今井くんの声が、近くで聞こえて、あたしは思わず顔を上げた。







「………一緒、帰ってもいい?」





「あ、うん………」






あたしたちは、自転車を押しながら、校門に向かって並んで歩き出した。