勝手に百人一首

「きっと後悔するけど………。



でも、このまま巫女になったら、もっと私は後悔するわ。


それこそ、死んでしまうほどにね。



あなたを失うなんて、あなたにもう二度と会えないなんて、私にとっては、生きていられないほどつらいもの。



だから………私は、あなたと生きることを選ぶわ。


後悔はするでしょうけど………それでもいいの」







覚悟を決めたエレティナは、これまで見たどんな顔よりも、晴れ晴れとして美しかった。




レイモンドは息を呑み、見惚れた。





エレティナは輝くように笑い、立ち上がる。




レイモンドに手を差し伸べた。







「ーーー行きましょう、レイモンド。


女官が私の不在に気づいて、追手がかかる前に。



誰も私たちを知らない、遠い遠い所へ」