「輝先輩、
由美を許してやってください」



「石田はあいつの何がいいんだよ。
生意気なクソガキが」



「由美は、先輩にいい思い出ないから、
たぶん美咲先輩が新鮮なんだと思います。
なので、どうか大目に見てください」



美咲に少し安藤のことを聞いたが、

たしかにいい思い出はなさそうだな。


まぁ、あの性格からして、

先輩とうまくいく感じしなさそうだけどな。



美咲が優しくて良かったな安藤。




「美咲が仲良くしてるなら、
俺は別に構わない」



「ありがとうございます」



頭を軽く下げる石田。


コイツ……


「いいやつだなお前。
たっくんって呼んでやる」



しっかりしてて、可愛いやつ。


これからはたっくんと呼ぼう。



「輝先輩に呼ばれるのはちょっと……」


前言撤回だ。


石田は可愛くねぇ。