千秋は現代にいた頃いつも囲炉裏であたたまる時はおじいちゃんと一緒にあたたまっていた。

隣に、おじいちゃんがいた。

なのに、今は誰もいない。

一人で囲炉裏であたたまると、おじいちゃんの面影(おもかげ)が見え、なくなってしまったことを思い知らされるような気がした。


――――隣に誰かいてほしかった



「仕方ないですね。またあたりに行きますよ」

沖田はにやりと笑った。


「そうだ、総司も千秋さんも囲炉裏にあたって話をして、ぜひなかよくなっていたらいいなあ」


(近藤さん…きっと仲良くはならないですねぇ…)
沖田もそう思っていたのか、近藤の言葉を聞いて思い切りまゆを寄せる。

「ケンカするほど仲がいいってやつですよ、近藤さん」

齋藤が口をはさむ。

「一君、殺されたいの?そんな訳ないじゃないですか」

「はいはい」



そんな軽口をたたきまくるやりとりを聞いて、千秋は”なんだか子供みたい”と思い、

クスッと笑ったのだった。