「あ」
私の頬に柔らかい感触。…暖かい。
「…これくらいなら」
少し俯いて…上目遣いに私を見る、恥ずかしそうな明ちゃん。
「…ほっぺにキスとか、可愛いことやってくれるじゃないの?」
「か、可愛いなんて…」
「ねえ、今日は学校サボって出かけようよ。制服デートだよ!」
「さ、サボるなんて…ダメじゃないかな…」
「すごく行きたそうに見えるけど?」
「…行きたい」
「じゃあ決定!」
「ほんとに自由なんだから!」
明ちゃんの笑顔を見て、私はこの人を好きになって良かった、と思った。
二人で学校を抜け出した。
平日の昼間だから誰も歩いていない。
「今日は行きたいところ全部行って、やりたいこと全部やろう!」
「…うん!」
初めて決まりを破った明ちゃんは、とても幸せそうだった。

