百花繚乱―新選組―  第二幕



「久坂、玄瑞…?」


「貴様、なぜ私の名を知っている!?」




その言葉にハッとする。


「貴様、さては幕府の手先か!?」


「いえっ、そう言うわけでは!!」


「では、どういうわけなんだ!!」


「それは…」



口ごもる。


「なんだ、貴様言えないのか。」


「おい久坂、そろそろ…」


「あぁわかってる。」



そう言って彼らは長州藩邸に火を放つ。


「あっ!!

久坂さん、待って!!」


「なんだ貴様、まだ用があるのか。

殺すぞ!?」


「久坂さん、本当にこれでいんですか。

あなた、この戦で死にますよ?」


「ふん、それがどうした。」


「あなたが死んで、悲しむ人はいないんですか…?」


「いない。

それがどうした。」


「この火で京のほとんどがなくなるんですよ?

関係のない人まで巻き込んで、それがあなたの志なんですか?」



「もう遅い。

火はこれから消そうとしても間に合わないだろう。」




そう言って久坂たちは去っていった。


いや、正確には消えた、と言えばいいのだろうか。
一瞬の出来事であった。