まだ痛々しい平助君の額。
包帯はまだまかれていて、とてもじゃないけれど、隊務にはしばらく戻れない感じ。
「禁門の変…。」
やっと思い出した。
禁門の変。
もうすぐで始まる、大きな戦。
どんどん焼き…。
京都が火の海に包まれる。
今回の池田屋のように、歴史を変えようとしても、変えられなかった。
歴史なんて変えられるものじゃないのかもしれない…。
「―まぁ…今考えても仕方がないよね!!」
そんなことを言いながら、食事の準備をするために私は勝手場へ向かったのだった。
――――――――――
「なぁ、おねがいだよー。」
そんな頼みごとを私にしているのは、原田さんと永倉さん。
「そんなの、二人で行けばいいじゃないですか!!」
「むりむり!!
大の男二人で甘味処なんて、無理に決まってる!!」
そう。
その頼みごととは原田さんと永倉さんと一緒に甘味処へ行かないかということ。
「美奈、左之にな、ついにこれができそうなんだよ!!」
そう言って、永倉さんは原田さんに聞こえないように私に耳打ちをしながら、小指を立てる。
いわゆる、恋仲。


