女の子は私を見て、ニコッと笑った。


か、かわいいなあ…。
なんておっさんみたいな事を思う。


「はじめまして。 留貴くんのクラスメイトの美保っていいます。 お姉さんですか?」


「あ、はあ…」


適当に返事する。


「隣の家のお姉さんだよ。 今日はおれが家に一人だから面倒見にきてくれたんだ」


いや、どっちかと言うと、面倒みてもらってるのは私の方な気がするんですが…。


「そうなんですか。 よろしくお願いします!」


ペコリと頭を下げる美保ちゃん。
礼儀正しいなあ。


「友達が来た事だし、私帰るね」


そう言うと、留貴は首を振る。


「夕飯、作っていってくれるんだろ?」


「え?」


「俺、料理は苦手なんだよね」


「作らさせていただきます」


あんだけお世話になったんだし、作っていこうかな。
てゆうか、いいのか、彼女は?


いや、彼女なのかな?


「良かったら美保ちゃんも食べていく?」


そう言うと、美保ちゃんは笑顔になって、


「いいんですか? ありがとうございます!」


と言った。
ほんと、可愛いのう。