「ねっ、キス…していい?」

彼は唐突に言い出した。

本当に…唐突に。

今、二人でソファーに座りながら、映画を見ているというのに。

「えっと…」

いきなり言われて、戸惑う私。

困った顔であたりをキョロキョロ見渡すけれど、彼は。

「まぁ、しちゃうけど…」

そう言って、今にも動いたら、唇が当たりそうな距離まできた。

私は、恥ずかしくなってギュッと目を閉じた。

そんな私に彼は

「かわいい…」

そう言って、唇を重ねてきた。

最初は、子供みたいなキスだったのに、どんどん深く深く…大人のキスになっていった。

「んんっ…はぁ、」

時折漏れる私の声。

こんな声が出てくると思うと恥ずかしくなった。

必死に声を押さえようと唇を噛むが。

「噛んじゃダメ。いいよ、出して。もっと、きかせて…」

そうキスの合間に言って、もっと激しいキスをした。

そして…