『好き』と鳴くから首輪をちょうだい

と、ふっと思いつく。


「私も、飼い犬になりたい」

「は?」

「そうだ! 私も、眞人さんの飼い犬になりたい!」


顔を上げてそう言うと、眞人さんの口がぽかんと開いた。


「何言ってんだ、シロ」

「だって、梅之介みたいに飼い犬になったら、ここが本当に私の場所って感じがするし、いていい理由になる気がする」


ただの居候より格が上がった気がする。なんて名案なんだろう。
そんな私を驚いた様子で見下ろしていた眞人さんだったが、すぐにクスクスと笑いだした。


「ほんと、面白い。よく、そんなこと思いつくな」

「笑い事じゃないの! 私は真剣なんです!」

「真剣、ねえ。それならちゃんと応えなきゃだな。別にいいよ」

「え?」

「それでシロの不安が減るんなら、それでいいって言ってる」

「ふ、え? いいんですか?」


自分で言い出したこととはいえ、やっぱり驚いてしまう。
眞人さんは私の頭をぐりっと撫でて、「今でも犬みたいなもんだしな」と言った。


「わあ! やった!」


思いの外、嬉しかった。気付けば私は、そのまま眞人さんに抱きついていた。


「よろしくお願いします!」

「はいはい、よろしく」