ぷは、と息をついたところで、眞人さんが言った。
「うち、空いてるぞ?」
「へ?」
「あの部屋でよければ、住むか?」
「は?」
ぽかんとしてしまう。そんな私の背後から、「何言ってんの、眞人⁉」と
梅之介くんの怒鳴り声がする。
「分かってる? この家に女を入れるって言ってんだよ?」
「あれだけファンキーブスだのなんだの言っておいて、こんなときだけ女扱いするのか、クロ。お前とも仲良くなりそうだし、いいだろ」
さらっと言った眞人さんは、私に向き直った。
「どうする? 朝晩二食付き。家賃はそうだな……三万、いや二万でどう?」
「はぁ⁉」
叫んだのは私だ。だってそんなの破格すぎる。
「だ、だめですよ、そんなの! 相場、ご存知ですか?」
「いや、別に相場なんてどうでもいいし。まあ、今日みたいに皿洗いとか手伝ってくれたら助かるから、それも含めてってことでどう?」
「ど、どう、ってでもえっと……」
それは、助かる、けど。だって、どこを探してもそんな値段で住めるところなんてない。
それに、おいしい食事が毎日食べられるというのもすっごくすっごく魅力的だ。
でも、そこまで甘えるのってダメだよね。
しかもふたりは男性で、私は一応女なわけで。ひとつ屋根の下でいきなり共同生活を送るというのも、問題だよね。
しかしそれは梅之介くんがあっさりと切り捨てた。
「断れよ。だけど、襲われたら困りますしー、なんてクソふざけたことは死んでも言うな。お前みたいなファンキーブスなんかには、全裸で迫られても勃たないからな」
むか。さすがに言い過ぎだと思う。
「私だって梅之介みたいなクソガキとは御免こうむる。こっちにだって選ぶ権利はあるもん」
もう、『くん』なんて可愛くつけてやるもんか。
つん、と顔を背けて言うと、「なんだって、このファンキーブス!」と梅之介が叫んだ。
「ふんだ。女だって顔が良ければすぐに服脱ぐわけじゃないんだから。童貞みたいなこと言わないでよね」
べ、と舌を出してみせると、梅之介が「きー!」と声を上げる。
「ムカつく、まじでムカつくよこの女。眞人、絶対この女を住ませちゃだめだって!」
「梅之介は眞人さんの飼い犬なんでしょ? 犬は大人しくしてなよ!」
「うわ、うっわ! なんだお前、さっきまで大人しくしてたのは嘘だったのかよ!」
「嘘じゃないもん。梅之介が失礼だから、私もそれに倣って失礼になっただけですぅー!」
「お前、絶対この家に住むな。メイワクだ!」
「ふんだ、そこまで嫌がるなら住むもん。めちゃくちゃ居座るもん。梅之介のエリアをマーキングしてやる」
「あ! お前今僕を犬扱いしただろ!」
「うち、空いてるぞ?」
「へ?」
「あの部屋でよければ、住むか?」
「は?」
ぽかんとしてしまう。そんな私の背後から、「何言ってんの、眞人⁉」と
梅之介くんの怒鳴り声がする。
「分かってる? この家に女を入れるって言ってんだよ?」
「あれだけファンキーブスだのなんだの言っておいて、こんなときだけ女扱いするのか、クロ。お前とも仲良くなりそうだし、いいだろ」
さらっと言った眞人さんは、私に向き直った。
「どうする? 朝晩二食付き。家賃はそうだな……三万、いや二万でどう?」
「はぁ⁉」
叫んだのは私だ。だってそんなの破格すぎる。
「だ、だめですよ、そんなの! 相場、ご存知ですか?」
「いや、別に相場なんてどうでもいいし。まあ、今日みたいに皿洗いとか手伝ってくれたら助かるから、それも含めてってことでどう?」
「ど、どう、ってでもえっと……」
それは、助かる、けど。だって、どこを探してもそんな値段で住めるところなんてない。
それに、おいしい食事が毎日食べられるというのもすっごくすっごく魅力的だ。
でも、そこまで甘えるのってダメだよね。
しかもふたりは男性で、私は一応女なわけで。ひとつ屋根の下でいきなり共同生活を送るというのも、問題だよね。
しかしそれは梅之介くんがあっさりと切り捨てた。
「断れよ。だけど、襲われたら困りますしー、なんてクソふざけたことは死んでも言うな。お前みたいなファンキーブスなんかには、全裸で迫られても勃たないからな」
むか。さすがに言い過ぎだと思う。
「私だって梅之介みたいなクソガキとは御免こうむる。こっちにだって選ぶ権利はあるもん」
もう、『くん』なんて可愛くつけてやるもんか。
つん、と顔を背けて言うと、「なんだって、このファンキーブス!」と梅之介が叫んだ。
「ふんだ。女だって顔が良ければすぐに服脱ぐわけじゃないんだから。童貞みたいなこと言わないでよね」
べ、と舌を出してみせると、梅之介が「きー!」と声を上げる。
「ムカつく、まじでムカつくよこの女。眞人、絶対この女を住ませちゃだめだって!」
「梅之介は眞人さんの飼い犬なんでしょ? 犬は大人しくしてなよ!」
「うわ、うっわ! なんだお前、さっきまで大人しくしてたのは嘘だったのかよ!」
「嘘じゃないもん。梅之介が失礼だから、私もそれに倣って失礼になっただけですぅー!」
「お前、絶対この家に住むな。メイワクだ!」
「ふんだ、そこまで嫌がるなら住むもん。めちゃくちゃ居座るもん。梅之介のエリアをマーキングしてやる」
「あ! お前今僕を犬扱いしただろ!」



