歌が運ぶ二人の恋

「そうか!今なら学校も終わって」

「いや待てよ涼介。これからリハーサル始まるんだぞ!この夜の歌番で歌うんだぞ!」

流石に無茶が有りすぎる。

「なら、リハーサルを早く終わらせる」

「はぁぁ?!」

この人は、言うことを聞かないというかなんて言うか。

「いや待て、それより僕達の番を早くしてもらおう」

「だから!」

「マネージャーっ!」

「はいはい」

いつもながらに早いCOSMOSのマネージャー、角原楓(つのはらかえで)さん。

「僕達の番を早くできないか?」

「そ、それはまた突然だね涼介君。でもちょっと無理があるかな」

「ですよね」

普通に考えて無理だと思えよ。

「じゃぁ、出番まで何時間ある?」

「えっと、約四時間ぐらいかと」

「よし、一時間前に帰ってくる」

「ええっ!」

「ええっ!」

俺たち三人は、同時に声を上げた。

「ちょっ!いくらりょっちでも一時間で曲の振り付け覚えるなんて無理っすよ」

「僕はCOSMOSのリーダーだ、不可能なことはしない」

今回考えた振付は特に難し。

運動神経がいい涼介でも、一時間で覚えるなんて無理があるんじゃ。