歌が運ぶ二人の恋

「やばいよぉぉっ!」

「五月蝿いっ!」

「いたっ!」

場面は一気に変わり、学校の屋上。

「五月蠅いよ蘭、授業サボってるんだからバレるでしょっ!」

「ご、ごめん里音」

私の隣に座っているのは、角原里音(つのはらりね)。

私の小さい頃からの親友だ。

「でっ、何がやばいのよ?」

「じ、実はねーー」

昨日の出来事を里音に話す。

すると、里音は目を輝かせて言った。

「正宗様に会ったの?!」

「う、うん」

やっぱり、里音も知ってるよねCOSMOSのこと。

というより、反応からしてかなりのファンみたいだ。

「それで、正宗様の正体を知って、自分は何て愚かだったんだと、そう思ったわけか」

「んなわけないでしょ!何で私があんな奴に」

「あんな奴だって?」

「うっ……」

里音の表情が怖い。