歌が運ぶ二人の恋

「言っとくが、俺は床で寝るからな」

「でも、床じゃ冷たいよ?」

「いいんだよ。でないと……」

「でないと?」

蘭は、俺の顔を覗き込む。

そして、蘭の前髪から雫が床に一滴落ちる。

そんな蘭の姿が可愛くて、俺を誘惑しているみたい見えた。

「い、いいから寝るぞ」

「う、うん」

まだちゃんと婚約とかしたわけじゃないし、蘭に手をだすことだけはしたくない。

それに、俺たちは成人前だ。

ちゃんと成人して、段階を踏んでからにしないと。

「ちょっと待ってね、布団だしてくるから」

「あぁ」

蘭は、隣の部屋に布団を出しにいった。

俺は、蘭の部屋の中を見渡した。

よく見ると、部屋の壁にあるボードには、写真が沢山はられていた。