エプロンを着て、髪は後ろで止めてバンダナを被る。

この服装は、このお店の制服みたいなもの。

でも、可愛いから結構好きだったりする。

「とりあえず、ケーキは補充しとこ」

奥のほうから、ケースの中に入っているケーキを運んできて、それぞれの種類のケーキを補充していく。

その時、お店のドアの上に付いている鈴が鳴って、誰かがお店の中へと入ってきた。

「あっ!いらっしゃいませーー」

入ってきたお客様に挨拶をした時、私はまた固まってしまった。

「えっ……!」

「……えええ?!」

お店に入ってきたお客様は、さっきはバイト先に居た人で、そして思いっきりぶつかった、翡翠色の髪の男の子だった。

「な、何であんたがここに!」

「お、お前こそ何で!!」

もう、今日はいったい何の日よ?!

今日一日でこの人と何度も会ってる。