歌が運ぶ二人の恋

私たちが唇を離した時、私のスマホから着信音が聞こえた。

「誰だろ?」

「さぁな、でも誰か検討はつく」

スマホを取り電話にでる。

「もしもし……?」

『あっ、蘭!』

「えっ!里音?!」

「やっぱりな」

えっ、なんで番号が違うの?!

『事務所から電話かけてるんだけど、蘭のことが気になっちゃって!』

「そ、そうなんだ」

事務所から電話してるんだ。

そりゃ番号も違うわけだ。

「でも、事務所からじゃなくても里音のスマホで電話かけても出たけど」

『この三日何度も電話かけたんだよ!またスマホで電話かけたら出ないと思って事務所から!』

あ、そうだったんだ。

「ごめん、気づかなかった」

『は、はぁー!』

「本当にごめん、里音や心愛ちゃんや優にいっぱい心配かけた」

『蘭……、でも元気な声を聞けて良かった』

「うん、正宗が来てくれたから」

私は、正宗の方に視線を向けるけど、正宗は何故か苦笑して壁を見ていた。

「正宗?」

『やっと行ったのね、あの馬鹿正宗!』

「えっ?どういうこと?」

『正宗ったら、なかなかあんたのところに行こうとしないから、私が一発かつを入れてあげたのよ』

再び正宗の方に視線を向けると、自分の頬を痛そうにさすっていた。

そういえば、よく見たら頬が赤くなってる。

「そ、そうだったんだ」

『でも、そんな事しなくても正宗は蘭のところに行っていたかもね』

「それはどういう意味?」

『どういう意味ってなにも、あんたのこと大好きだからでしょ』

「そ、それは分かってるよ!今だってけっ……」

『けっ?』

やばい、このことはまだ秘密にしておかないと駄目だよね。

後ろからすごい視線を感じるし。

「う、ううん。何でもないよ、とにかくありがと、里音は私の大事は親友だよ」

『そ、そんな事言われたら照れるじゃん!』