歌が運ぶ二人の恋

「俺の方こそごめん、大事な時にお前の傍を離れた」

「それは、私が一人になりたくて、あんなこと言っちゃったから」

「蘭は何も悪くない、悪いのは俺だ。もっとちゃんと言葉を考えて言うべきだったんだ、それに葵さんのこともちゃんとお前に」

「それは、もういいの」

「蘭?」

私は、じっと正宗の顔を見つめる。

「正宗が私に言いたくなかったのは、私を傷つけなくなかったからでしょ?」

「……っ。お前の言う通りだ。傷つけるのが怖かったんだ」

「正宗は、私のことを考えてくれてとった行動なんだから、正宗も悪くないよ。それにね……」

私は、正宗の手に自分の手を絡める。

「ちゃんとお母さんの気持ちも知れたし、お母さんがどれだけ私を愛してくれていたのかも分かった」

「だけど、俺はお前にまだ言っていないことがあるんだ」

「えっ?」

もしかして、お母さんは正宗にも話したの?

「蘭、お前は葵さんの本当の子供じゃないんだ。言うのが遅くなってごめん……」

正宗は、深々と頭を下げる。

きっと、正宗の中でまた私が悲しむと思ってるんだよね。

だけど、大丈夫だよ正宗。