「い、いいの!貴方には関係ないから」

「……あっそ」

とりあえず立ち上がり、ズボンについた土を払った時、視界が明るいことに気づく。

「やっべ!」

その時、俺はサングラスがないことに気づいた。

ど、どこに行った?

俺は、慌ててサングラスを探す。

でも、今この女俺の素顔を見てしまった。

俺は横目で女の表情を伺う。

絶対バレた。

俺がCOSMOSのメンバーだってことが。

そう思った俺だったが、女は驚くどころか、俺の代わりにサングラスを拾うと俺に渡してきた。

「はい、これ貴方のでしょ?」

「あ、あぁ……」

サングラスを受け取り考える。

何も反応がない。

何でだ?

だって、普通俺の顔見たらどの女もっーー

って、それは別にいいか。

「さっきはごめんね、それじゃ」

「あっ、おいっ!」

女は、俺の横を通り過ぎると、再び走りだし行ってしまった。

「何だよ……。あの女?」

もしかして、俺の事知らないのか?