歌が運ぶ二人の恋

「楽しかったな!」

「そ、そうだね」

結局正宗がゴールして勝ちってなったけど、私なんて自分がどこ走ってるのかすら分らなかった。

「なぁ、一ついいか?」

「なに?」

「お前の言ってたプリってなんだ?」

「えっ?!正宗プリクラしらないの?」

「プリクラ?」

ま、まさか知らないとは。

もしかして、正宗ってプリ撮ったことないのかな?

「じゃぁ、一枚撮ってみる?」

「えっ?」

私は、正宗と一緒にプリクラコーナーへと来た。

「も、もしかしてプリって」

「正宗の想像どおりだよ」

うわぁ、正宗すごく嫌そう。

だけど、こんなチャンス滅多にないんだから、これを逃すわけにはいかない!

「ほら、入るよ」

「ちょっ、蘭!」

正宗の手を引き、私たちは中へと入る。

お金を機械に入れて、私たちはそれぞれポーズをとる。

「正宗もポーズとってよ」

「こんな恥ずかしいポーズできるかっ!」

「ほら、あと数秒だよ!」

「くっそ、聞くんじゃなかった」

正宗は、顔を真っ赤にしシャッター音が中で響く。