歌が運ぶ二人の恋

いつも通り朝食をとって、部屋を出る。

電車に乗って今日私たちが行うデビューライブの会場へと向かう。

「お、おはよう!」

控え室へと行き、里音・優・心愛たちと合流する。

「おはよう蘭」

「おはようございます」

「おはよ……」

良かった、みんな緊張していないみたいだ。

「失礼しますね」

「あっ、美宇さん」

美宇さんが大きなダンボールを抱えて入ってきた。

「何ですかこれ?」

「これは、よいっしょ。貴方たちの衣装が入ってるのよ」

「えっ!」

私たちのライブの衣装が、この大きなダンボールの中に?

「赤が里音、青が優、黄が心愛、緑が蘭よ」

「か、可愛い!」

里音は目を輝かせて、嬉しそうに服を受け取る。

「赤、青、黄、緑は、貴方たちのカラーにもなるから」

「カラーですか?」 

「そうCOSMOSのメンバーと同じカラー」

「何か意味でもあるのか?」

「 COSMOSと同じカラーって意味は、貴方たちを指名した人と同じって、意味になるかな」

私たちを指名したってことはーー。

「赤が涼介さん、青が阿修羅さん、黄が至流婆さん、緑が正宗さん」

私たちは、それぞれの服に目を落とす。

「正宗が、私を」

じゃあ、あの時私が聞いて応えなかったのは、指名したのが自分だって知られたくなかったから?

そう思うと、ちょっとだけ正宗が可愛いと思った。

「さ、着替えてください。っとその前に、みんなはグループ名決めましたか?」

「え?」

グループ名!

そうだすっかり忘れてた。

私と同じくグループ名という存在を忘れていたのか、みんな慌て始める。