歌が運ぶ二人の恋

男の人にそんなことを言われたの初めてだから胸がドキドキする。

「それでさ蘭ちゃん、さっきからおばさんがこっちをじっと見てるんだけど」

「え?」

ちらっと振り返ってみると、店長は鬼のような表情でこちらを見ていた。

「す、すみません!ちょっと失礼します」

私は、急いで店長の所へと戻り、きつく注意を受けてしまった。

なんか、今日ついてないぁ……。

「馬鹿な女」

「おーい、聞こえてるぞ」

「本当の事だろ?あぁ言う女って嫌いなんだよ」

「またそう言う…」

「女なんてみんな一緒なんだよ。簡単に触れれば簡単に壊れる」

「そんな事ないと思うぞ」

「確かに涼介の彼女は、他の女とは違う」

「まぁ、あいつには色々と助けられたからな」