少「うん。」


錬「大丈夫だ。だれも責めてねーよ。

それより美紗が残してくれた、
お前の大切な命だ。俺らはそれを守りたい。だから、ゆっくりでいいから話してくれ。」


少「うん。…僕の名前は、和馬。8歳。
上の名前はわからない。知らない。


僕のお父さんはね、優しいの。
お母さんも優しいの。

でもね、お父さんはお母さん殴るの。

お母さん終わったら、僕を殴るの。


お母さん、学校から帰ってきたらいなかった。逃げちゃった。」

遠「DVか。」

少「それで、お父さん、僕をもっと殴るようになった。

それで、もう嫌になって、


逃げてきたの。


で、道路渡ろうとしてたら、トラック来てて、ぶつかりそうになってお姉ちゃんに助けてもらった。」


朔「もう大丈夫だ。よく頑張ってきたな。」


ナデナデ


遠「家はどこにある?」



少「海の近くのアパートの2階。

えっと、うみぼしそう?ってとこ。」


康「海星荘か。

俺、場所わかるわ。
朔、警察に連絡しとけ。

俺が話つけてくる。場合によっては警察いるからな。」



少「お父さん、つかまっちゃうの?」

錬「大丈夫だ。俺らがいる。
お前は1人じゃねーだろ。

美沙もいるんだし。な?」


少年の握るネックレスをつつく。



少「うん!」