「中途半端な気持ちじゃできないけど、どうする?」


美桜ちゃんに聞かれて、すぐには答えられなかった。


だって、私はただ、一緒に応援がしたかっただけだから。


「……美桜ちゃんは?」


やっぱりやめよう、という返答を密かに期待したけど。


「私はすっごくやりたくなった」


美桜ちゃんは、あえて困難に立ち向かおうとするところがあった。


そしてまた、それを乗り越えてしまう能力を持っていた。



大変そうな、マネージャーの仕事。


闘志を燃やす、美桜ちゃん。


野球部員としての、応援――。



迷いに迷って、


「やる――やろう!」


私は決意した。



やっぱり、野球部員として一緒に踊りたいという気持ちが、なによりも強かった。