そして、発した言葉は、さらにウチをびっくりさせた。

「将来、漫画家になりたいん??」

.....男の子が私の漫画を見て発するのはだいたい、「下手」、「キモっ」、「漫画家諦めろって」などの侮辱する言葉だったから...。

まさか、そう聞かれるなんて思ってもみなかったから、ウチはすっとんきょうな声をあげて、でもおそるおそる答えた。

きっと....奏人も、この夢を、漫画を、バカに....するんでしょ...?

「....う、うんっ...」

そして、奏人が言ったのは、まさに衝撃的な言葉だった。

「へぇー、頑張れ笑」

ものすごくにこやかな笑顔で、そう言ってくれた。