「比奈ちゃん好きな人おらん時ため息つくんが多いけん新しい恋しなよ?」とか.....。

どうして、今日に限ってこんな話を聞いてしまうんだろう、そう思った。

瑞音ちゃんはきっと私を心配してくれてるんだとは思う。

それに、瑞音ちゃんはカンが鋭いところがあるから、あの言葉も嘘ではないんだと思う。

だからこそ本当に怖かったのは''「別れ」''。

【新しい恋】。それは、もう私と奏人が終わった時に使うはずの言葉。

...それとも、瑞音ちゃんまで別れたというウワサを信じてしまったのだろうか。

アレは、ウソなのに.....。

積もる思いに怖くなりながら、その日は家に帰った。