まともに目を見ることすらできずにつっ立って、とりあえず笑って。

きっと、人生二度目の『ひとめぼれ』だと思った.....。

不思議なもので、その頃の私はまだその男の子の名前すら知らなくて、なのに好きになってしまって。

名前も知らない人のことを好きになるのは初めてでものすごく戸惑った。

そして、その日の夜、キャンプファイヤーがあって、恒例のナントカの神みたいなのがあって。

.....びっくりしたのは、奏人が【火の神】の役だったこと。

火に照らされてユラユラと見える奏人の顔はもう、なんとも言えないくらいかっこよかったんです。

その日の夜は当然ながら、よく眠れませんでした....。

次の日も話はできないまま、YMCAは終わってしまって。

その男の子、奏人と、私が話すようになるのは約半年後のお話.....。