やってきた夏は、ともかく暑い。

とともに、よく部活をサボるようになった。

前までは部活が生きがいみたいなものだったんだけど、もとからサボる気でいた。

だって奏人と居ることができるこの時間は、私にとって1番大事だったから。

奏人は2年生の頃から弓道部には滅多に行かなくなった、というのは放課後一緒にいたらわかることだった。

理由はのちのち、知ることになる。

そして、顧問の近野に見放されたという事実は、私から様々なものを奪った。

部活に対する、やる気。美術部員である事へのほこり。