私にとっての千波湖は、大切な初恋の生まれた場所だ。 ーーー何度も何度も私に向けられた 柔らかい笑顔。 ーーー何度も何度も私の頭にのせられた 温かい掌。 ーーーミントのタブレット。 ーーー親しみがこもったグータッチ。 ーーーミントグリーンの広い背中。 沢山の思い出がドドーッと私に押し寄せる。 ついでに 『妹になってあげます』 今でも私を苦しめる元凶の言葉まで一緒についてきたけど。 「え……?……日吉?」 カイチくんが戸惑いの声をあげる。 いつの間にか、私は涙を流していた。