最悪な場面に出くわした。 近くの商店街のスーパーまで餃子の皮を買って、帰る途中のこと。 通りかかった公園から不穏な空気が流れているのを感じた。近道だからこっちの道にしたのに、やはりやめておけば良かった。 息を殺しながら、横目でそれを見る。 真ん中に座りこむ一人と、それと対峙する一人と、囲む数人。 最近はここらへんのギャングも消えたと聞いたけれど、その残党か…… 「な?」 「あ、堂本さん」 返答に、足が止まった。 何故かって、それがクラスメートの、私の友人の友人のような人だったから。