「今日は、ありがとうございました…っ」
それから自宅まで瀬戸くんに送っていってもらい、ようやく家の門まで着いたところで
わたしは、足を止めるとすぐにペコッ!と頭を下げた。
そんなわたしに、瀬戸くんはフッと微笑んでくれたかと思うと優しい眼差しを向ける。
「具合の方はもう平気?」
「は、はいっ…もうすっかり元気になりましたっ」
わたしは早口で答えると、瀬戸くんから慌てて荷物を受け取った。
…気がつけばもうこんな時間。
ふと手元に目が行くと、腕時計の針はいつの間にか夜の8時を過ぎていて
瀬戸くんの自宅は、わたしの家と全く逆方向にあるのに。
それでもわたしを家まで送ってくれたという事実に、嬉しくなった反面
なんだか申し訳ない気持ちにもなってしまった。
その上別れるのが名残惜しく
寂しい。もっと一緒にいたいです。
なんて、恋人でもないのに、そんなずうずうしい言葉は口に出せなくて。
それでもわたしから別れを切り出す勇気はなく、そのまま黙っていたらふいに瀬戸くんが口を開いた。
それから自宅まで瀬戸くんに送っていってもらい、ようやく家の門まで着いたところで
わたしは、足を止めるとすぐにペコッ!と頭を下げた。
そんなわたしに、瀬戸くんはフッと微笑んでくれたかと思うと優しい眼差しを向ける。
「具合の方はもう平気?」
「は、はいっ…もうすっかり元気になりましたっ」
わたしは早口で答えると、瀬戸くんから慌てて荷物を受け取った。
…気がつけばもうこんな時間。
ふと手元に目が行くと、腕時計の針はいつの間にか夜の8時を過ぎていて
瀬戸くんの自宅は、わたしの家と全く逆方向にあるのに。
それでもわたしを家まで送ってくれたという事実に、嬉しくなった反面
なんだか申し訳ない気持ちにもなってしまった。
その上別れるのが名残惜しく
寂しい。もっと一緒にいたいです。
なんて、恋人でもないのに、そんなずうずうしい言葉は口に出せなくて。
それでもわたしから別れを切り出す勇気はなく、そのまま黙っていたらふいに瀬戸くんが口を開いた。



