砂の鎖

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昼休みの中庭は、ちらほらと数名ずつの女子生徒のかたまりになっている。
時々、高い笑い声がアスファルトに落としたゴムまりみたいに勢いよく、でも柔らかく弾けて消える。

遠くからは断続的に鈍くボールの音が聞こえてきていた。
その音に混ざって複数の男子生徒が騒ぐ声、女子生徒が甲高い黄色く色付いた声。

バレーボールとかサッカーとか……とにかく多くの生徒は我先にと校庭に向かって体を動かすのがうちの学校の昼休みのいつもの光景だ。


昼休みの学校は不自然にいつも活気に満ちる。
その様子に、進学校はこうはならないのかもしれない、と私はよく思っていた。


多分、抑圧されている中の限られた自由時間と言われるからその時間、無理をしてでも何かをしたいと思うのではないだろうかと。

私が興味が無いだけで、運動部が盛んな我が校の生徒たちはもしかしたらみんな、身体を動かすのが好きで好きで仕方がない人種ばかりなのかもしれないけれど……


でもそんな人は、日常生活で見える限りでは成績を残している僅かな生徒たちだけの様な気がする。

例えば……


「真人とより戻ったんだ。残念がってる女子多いよ?」


恐らく今も私と付き合っていると主張するであろう、真人とか……


私の隣で楽しそうに笑う麻紀とは正反対に、私はわざとらしく溜息を零した。