砂の鎖

「こんな時間まで彼氏といたのか?」

「……は!?」


けれど不機嫌な拓真からの言葉は完全に的を外していた。
思いっきり素っ頓狂な声を出してしまう。

何を考えてるんだこいつは……


「あずも高校生だ。恋人ができるのが悪い事とは言わないけどね……」

「ちょ、拓真……」


そう言えば、今朝真人が迎えに来て鉢合わせしたんだっけ。
思い出した私は拓真の誤解……いや誤解では無いけれど……とにかく思い違いを解こうと言葉を遮ろうとした。


「あのなあず。高校生くらいの男って本当にバカだし、エロい事しか考えてないもんなんだ」

「あのさ……」


けれど拓真は私の両肩をしっかり持って、これ以上無いほどの真剣さで私にアホな事を説く。


「あずは可愛いからいい寄る男も山の様にいるだろうし……さっさと彼氏を作って落ち着きたいという気持ちも分からないでもないんだけど……」

「ねえ……」

「俺はまだ……まだ、あずを嫁に出す覚悟は……大体まだ高校生だろ……早いじゃないか……そんなの……」


あ。ダメだ……なんかこのバカ泣きそうな顔になってきたんだけど。


「拓真!!!」

「俺は真剣にあずのことが心配で!」

「妄想してるだけでしょ!! いい加減にして!」


バカなの!? 人の気も知らないで!!
何考えてるんだこいつは!!