きっと、君を離さない

私は、その場に蹲り頭を抱え込む。





助けて。





たすけて。






タスケテ。







｢水商売は、儲かるんだろう？なあ？」






来ないで、来ないで、来ないで！
私は這いずりながら部屋の奥に行くと、財布の中から札を引っ掴み玄関に戻る。




｢お金ならあげるから！もう、私の前に現れないでっ！」





お金を突きつけるとそのまま玄関の外に押し返す。
ひらひらと落ちたお金を拾っている隙に玄関の扉を閉め鍵をかけた。





ダンダンダン！
扉を叩く音にビクッと体が震える。
しばらくすると、諦めたのか静かになった。