眠り姫と総長様


「あっ、いや……」


「……?」


うずくまってるバカ男は、あたしの脚を掴もうとする。

その腕を蹴り払う。


「あたしに触って良いのは、あたしが認めた人だけ。

その汚い手で触るな。」


落ちてたナイフを拾って、バカ男の後ろに回り込む。

「ってめ!女だからって舐めてんじゃねぇぞ!」


「……動いたら、このバカ男殺すよ?」


さっき、バカ男があたしにしたことを
今度はあたしがバカ男にやる。

ナイフ突きつけてるだけだけど。


さっきの威勢の良かったのとは打って変わり、震えているバカ男。