眠り姫と総長様



「…男性恐怖症?」


航輝に確認すると


「あぁ。」


真剣な顔で返ってきた。



「なぁ、未衣。

俺たちが怖くないのか?」


男性恐怖症だから、昨日のことも納得がいく。
こうして空き教室に登校していることも……


だけど、今日の未衣は俺たちと普通に話している。


見た目で言うなら、

俺は茶髪、航輝は金髪、海と陸の髪は赤茶だし……

怖いんじゃないのか…?



自分で聞いたのに、返ってくる答えが

怖い…だったらどうしようと不安になる。


「うーん…

昨日は久しぶりに知らない男の子見たから怖かったけど、

ゆーちゃんの後輩さんで、こーちゃんの仲間って言ってたから

みんな良い人でしょー?

みんな優しいし、怖くないよー」


「そうか…」


ほっとした。