「それにしても、未衣ちゃんが眠り姫だったんだねー」
「眠り姫?なぁーにそれ」
「あれ?知らないの?」
「知らないよー」
自分の事なのに知らないという未衣。
「未衣、学校で眠り姫って呼ばれてるんだよ」
航輝が簡単に説明する。
「そうなんだー。」
どうやら未衣は寝ているだけなので
なにも知らなかったらしい。
「未衣ちゃんって、クラスはどこなの?」
「クラス…?ないよー」
「ないの?」
嘘だろ……
だから、誰も未衣のことを知らないのか
「どうして?」
「だって、男の子のいる教室に入れないもん。
だから、ゆーちゃんが理事長さんにお願いして空き教室登校?になったのー。」
「そうなんだ。」


