眠り姫と総長様


コンコン

ガラガラ


2階の奥にある使われていない教室。

こんな所があるなんて知らなかった。


言われた教室に入ると、未衣が悠さんに膝枕されて寝ていた。


「おっ、お前ら来たか。入れ入れ」


「失礼します」


航輝は慣れているのか、置いてあるソファに腰を掛ける。


俺たちもソファに腰を下ろす。


悠さんの膝で気持ちよさそうに寝ている未衣は、すごくキレイ。

だけど、触ると壊れてしまうような気がして儚い。


「未衣、起きて。湊達が来たよ。」


寝ている未衣を起こす悠さん。


「ん……。」


未衣が目を開けて思わず緊張する。

心臓がドキドキしている。


なんだこれ…。