眠り姫と総長様


夜中に終わった飲み会。


後片付けは、下の面子がやってくれるからあたし達は幹部室でまったり。


………したいけど、空気が重い。


原因は湊の機嫌がすごーっく悪いから。


湊の不機嫌の原因を作ったあたしは、当然落ち込み中。


やっぱり湊はあたしのこと嫌いになったんだ。


あたしが隣にいるから機嫌悪いんだ。


なんて考えが頭をグルグル……。


あたしと湊が気まづい雰囲気を出しているのに、気づいているみんな。

なんでか分からなくて戸惑っている。


「………」


「………」


湊はシャワーを浴びてないから、昼の店員の香水がまだ付いている。


ちょっとイライラする。


「ね、ねぇ二人とも……」


りっくんが勇気を出してあたし達に声を掛けるも


「あ?」

「なに、りっくん。」


「なんでもありません!」


虚しく終わる。


「海。ちょっと来い。」


「はいよ」


そう言って海くんを連れて部屋を出て行った湊。


「………」


「………」


「………」


残された部屋には沈黙が走る。