眠り姫と総長様


俺と雅さんに挟まれた未衣は、どっちの方にいれば良いのか戸惑っている。


「えー、っと……」


「みー。湊なんてほっておけ。」


「俺の隣にいろ。」


俺と雅さんの顔を交互に見る。


「うーん……二人ともどうしたの?」


こてん、と首を傾げる未衣。

最高にかわいい。


「みー。大事な話があるからおいで。」


「はーい。」


その手はせこいだろ。


そんなこと言ったら

「湊、大事な話っぽいから少し手離して?」


ほらな。


俺の心中なんて知るはずもない未衣は、雅さんの元へ行く。


「どーしたのー?みーくん。」


「湊にどこ触られた?大丈夫?」


「ん?大丈夫だよー。」


本気で心配している雅さんを他所に、俺とのキスを思い出しているのか顔が赤い未衣。


ニヤ


「未衣。おいで?」