「キラキラ星を歌うとね、自然と心が落ち着くの。」
「………」
未衣は続けて喋る。
「昔ね、パパとママが
"死んだ人はね、お星様になってお空の上で見守ってるんだよ。"
って言ってた。
だからね、キラキラ星を歌ってるとパパとママを思い出すの。」
「そうか……」
死んだ人はお星様になる、ねぇ。
なんか聞いたことある気がする。
そこからキラキラ星を連想したことはないが……。
「今日は満月だね。」
「あぁ。」
まん丸の月を俺たちは眺めていた。
「湊……」
そう未衣が呟いていたのを聞きながら。
疲れたのか、少しして俺に寄っ掛かる形で寝た未衣をお姫様抱っこしてベッドに運ぶ。
「おやすみ。未衣。」
「………」
深い眠りについた未衣を見てから、俺は部屋を出た。
湊達にはいつ会わそうか……
なんてことを考えながら。