小さい頃から、俺の後ろをちょこちょこ付いてくる小動物のような未衣。


他の女より身長も低く、細い未衣は
男の俺が力を入れるとすぐに折れてしまいそうで

俺が守らないと。

そう思っていた。


妹のような存在

未衣にそれ以上の感情を抱いたことはないが、同時に他の女を守りたいと思ったこともなかった。


でも雅さんが言った通り、俺が未衣を迎えに行って
昔より柔らかくなった未衣。


湊が未衣を好きなのは、誰が見てもわかる。

でも好きと言う感情を忘れてしまった未衣にとって、恋は難しい。


近くに居る者にしかわからない未衣の変化。

でも、本人は自分が恋している事に気付いてない。


それがもどかしい……

説明しても分からない未衣は、湊に会わなくては一生分からない。


だから、今回心変わりした未衣をあいつらと会わせる予定だったのに……


やっと、これで未衣が幸せになれると思ったのに……


タイミングが悪すぎて、くそジジイ共に殺意を覚えた。