眠り姫と総長様


俺たちの見てきた、周りを明るくするような笑顔ではなく

大人びた、妖艶な微笑み。


ドキッ


心臓がトクトクと音を立てる。


すぐに無表情に戻った未衣は


「行くよ。」


「あぁ。」


隆斗と一緒に部屋を出て行った。



未衣が俺を見ることは、一度もなかった



「未衣………。」



どれが本当のお前なんだよ……